いまワークスタイル変革がある種のブームとなっています。さまざまなメディアでワークスタ
イル変革の文字を目にすることも多くなりましたが、単なるビジネスフォンの広告だったり、営業管理システムの広告だったり、本来の目的のワークスタイル変革には少々遠いなと感じることもあります。私たち鉄飛テクノロジーは設立以来、全文検索エンジンや文書共有システム
の開発会社として、IT でワークスタイル変革に寄与することを目指してきました。本稿では、このワークスタイル変革を実現するための第一歩について、その最適解を解説します。

第一章 ワークスタイル変革で大事なことはボトルネックの解消

本格的な少子高齢化時代の到来によって国内労働力の減少が叫ばれている一方で、急加速するグローバル化の波の中で企業間の競争はますます激化しています。そうした中、働くことの満足度とお客様の満足度の両面を上げるため、性別や年齢や国籍を問わず、時間や場所に縛られ
ることもなく、これまでの働き方を大きく変えるワークスタイル変革に大きな期待を寄せています。ワークスタイル変革は企業、学校、自治体など、現代の全ての組織が取り組むべき最重要課題の一つです。

ワークスタイル変革の定義

そもそもワークスタイル変革とはなんでしょうか?

私たちは、ワークスタイル変革を、以下のように定義しています。

(A)従業員ならびに顧客の満足を上げることを目的とした業務品質と業務効率の向上を
(B)進歩したIT 技術を応用して
(C)従来の前提を取り払うほど大きく仕事のやり方を変えていくこと

(A)ワークスタイル変革の目的を取り違えるな

ワークスタイル変革の本来の目的は、「従業員ならびに顧客の満足を上げることを目的とした業務品質と業務効率の向上」です。手っ取り早く収益に直結するコストダウン効果が目的というほど単純な話ではありません。

(B)IT の進化と浸透が仕事環境に与える変化の3フェーズ

新しい技術やツールが仕事に入ってくるとき、大きく3 つの変化が起こります。

現在は、上記のフェーズII からフェーズIII に向かう過渡期であると考えます。

新技術やツール導入のフェーズ 起こる変化
フェーズ I
新しいツールによって、劇的な効率アップ・コストダウンがもたらされる
従来の業務プロセスにかかっていた時間やコストの大幅な低下が実現される。
フェーズII
新たなボトルネックやリスクが明らかになる
単位業務あたりのコストが低下。業務量の爆発的な増加と特定少数のチームや個人への過度な業務集中で、新たなボトルネックが生じる。また、業務効率向上に伴って発生するセキュリティリスクが発生。
フェーズIII
体制の変革や、さらなるツールの改良・導入によって、新技術による変化の仕上げが行われる
業務効率一辺倒から、従業員満足やセキュリティ確保への考慮が進む。制度や仕組みの変革で、業務上のボトルネックやセキュリティリスクが解消される。

ワークスタイル変革では、この段階において、業務品質と業務効率の向上を妨げる新たなボトルネックとは何なのかを正しく理解し、それを解消することが必要です。

(C)破壊すべき従来の前提とは?

「変革」は、単なる「変化」よりも大きく変わることが前提です。そのためワークスタイル変革は、単に仕事のためのツールを変えたり、プロセスを少し変えたりするようなことでは無く、従来の前提を破壊したり、従来の常識に挑戦したりするぐらいの大きなインパクトがあるかどうかが「基準」になります。

例えば、「仕事とは、決まった時間に決まった場所に集まって、一定時間を拘束されるものだ」という常識に挑戦すると、「勤務時間も勤務場所も、もっと自由に本人が選べるようにする」「成果さえ出せば、勤務時間は問われないようにする」「遠隔地に分散していても会話や会議はできる」といった方向性が見えてきます。また、「正社員としての雇用形態」にこだわらなければ、「社外人材をもっと活用する」「社員教育同様に、ユーザーや取引先のコミュニティ育成に投資してもよい」といった方向が見えてくるかもしれません。

「資料は紙に書かれたもの、印刷されたもの、署名・捺印されたものが正式だ」というのは、すでに時代遅れになりつつありますので「外出先からの資料アクセス、取引先とのデータ共有」「ワークフローをデジタル化し、場所・時間の制約を取り払う」というトレンドは、もう止められないでしょう。

単に新しい技術やツールを導入するだけでは真のワークスタイル改革は実現しません。組織の中に潜むボトルネックを解消しなければ、真の改革は難しいとも言えます。それでは、このボトルネックとはどんなことなのでしょうか。現代の組織のどこに潜んでいるのでしょうか。

第二章 ストック情報のIT 化の遅れがボトルネックに

変革を阻むボトルネックはどこに?

私たちは、ワークスタイル変革を妨げるボトルネックは、組織の中の情報の取り扱い、とりわけ「ストック情報」の取り扱いに関するIT 化の遅れにあると考えています。

組織が扱う情報は、その情報価値の永続性に着目すると、フロー情報とストック情報の2 種類に分類することができます。

フロー情報とは、受け取ったその瞬間に最も価値があり、時間の経過とともに急速に価値を失っていく情報です。代表的なものとしては、メール、スケジュール、受発注などのトランザクション、伝言などがあります。こうした言わば緊急性の高い情報は、処理にスピードが求められる一方で、処理が完了次第、破棄・忘却されるため長期的な管理が不要です。

一方、ストック情報とは、処理の緊急性が高くない代わりに、時間が経過してもその価値を失わない類いのものです。議事録、作業記録、施工図面、報告書などの記録や、製品仕様書、図面、レシピ、プレゼンテーション資料など、参照・再利用価値が失われないこうした情報は、
大量に蓄積されていくことになり、長期にわたる管理が必要になります。

これまで組織や企業のIT 化は、メールなどのフロー情報処理の効率化が圧倒的に先行してきました。一人1 台のPC と個人のメールアカウントが割り当てられ、カレンダーソフトや会議室の予約システムが使えるようになりました。近年では、ノートPC やスマホを使って、ネットワ
ークさえ繋がれば時間や場所に縛られること無く、メールやスケジュール管理システムが使えます。こうした緊急性の高いフロー情報のやりとりは、当初とは比較にならないほど効率化が進んだと言えるでしょう。

近年ワークスタイル変革が声高に叫ばれるようになった背景には、こうしたフロー情報に、時間や場所に縛られることなくアクセスすることができるようになったことも要因の一つとしてあります。メールやスケジュール管理がいつでもどこからでもできれば、今までのように会社
にいる必要がなく、ひいてはそれがワークスタイル変革に繋がるという考え方です。

しかし、いくらメールやスケジュール管理が社外から使えるようになっても会社と同じように仕事をすることはやはり難しいという声が聞かれるようになりました。これは、もう一方のストック情報に関わるIT 化が、フロー情報のIT 化と比較して大きく遅れているからです。

ストック情報のIT 化はなぜ遅れたか?

フロー情報のIT 化が、ストック情報よりも先行したことには理由があります。フロー情報は保存期間が短いため、過去のしがらみにとらわれることなく情報処理システムの刷新が可能だったからです。一方で、ストック情報のIT 化は、大量に蓄積された既存データの整理や統合と移
行、それを扱う業務プロセス全体の刷新が大きな負担となり、新しい仕組みへの切り替えが簡単にはできませんでした。フロー情報処理システムの更新を「携帯電話の買い替え」に例えれば、ストック情報管理システムの刷新は、あたかも「自宅の引っ越し」のようにコストも時間
も労力も掛かり、手軽に行うのは難しいことなのです。

そうした中、ストック情報の蓄積手段は、1990 年代からファイルサーバの共有フォルダが中心であり、この仕組みは過去20 年に渡り変わっていないのが現状です。当初は数ギガバイトだったファイルサーバの容量は徐々に拡大し、今では数テラバイトに拡大しています。気がつくと膨大な数の書類やデータ、ファイルなどの情報が「堆積」してしまっています。一度堆積してしまった情報は、その緊急性が低いこともあり、分類や整理が後回しにされることが多く、さらに堆積してしまうのです。

しかし、同じ仕組みのままデータの堆積だけが進行した結果、ストック情報へのアクセス効率は大きく低下してしまいました。必要な情報がすぐに探し出せないことが、業務効率を大きく下げてボトルネックとなってしまっているのです。

これまで後回しにされてきたストック情報のIT 化の遅れ、これこそがワークスタイル変革の実現を阻むボトルネックであり、このボトルネック解消が、ワークスタイル変革実現のために必要な「攻めのIT 投資」です。

第三章 「ファイル共有」と「全文検索」が最短距離

ファイルサーバの活用がワークスタイル変革の鍵?

ストック情報処理のIT 化を進めていく上で、最小限のコストで最大限の効果を得るためには、どこから手を付けるのが良いのでしょうか。私たちは、それはファイルサーバであると確信しています。ファイルサーバの技術は20 世紀末から大きく変化していないこともあり、多くの組
織で過去十数年分の大量のデータが蓄積されています。このファイルサーバこそが、間違いなくストック情報の本丸です。

スマートフォンやモバイルPC を使ってリモート環境から仕事をする際に、電子メールやスケジュール管理だけではなく、ファイルサーバ内の文書にもアクセスしたいという「ファイル共有」のニーズが高まっています。こうしたニーズに対しては、クラウドサービスを利用したり、一部のフォルダをリモートアクセスできるようにしたり、技術的にはすでに多くの選択肢があります。

しかし、ファイルサーバは導入された時期が早かったこともあり、厳格な運用ルールを決めずに今日に至ってしまい、結果的にファイルやフォルダが十分に整理されないまま肥大化している組織が多いのが現状です。ファイルやフォルダの整理がきちんとされていないため、アクセス権の管理もずさんになり、情報流出リスクのコントロールも困難になっています。また、クラウドサービスへ移行する場合も、多くのサービスは従量課金制のため、整理・分類をせずに全てのファイルやデータを一気に移行するのもコスト増大の要因となってしまいます。こうしたことから、ファイルサーバの整理、言わばストック情報の整理は、多くの組織が抱える課題です。実際に私たちは、ファイルサーバの整理について多くのお客様からご相談を頂く事が多く、その問題意識の高まりを実感しています。

ファイルサーバを「全面的に整理する」のは諦めてください

それならば一刻も早くファイルサーバを整理してフォルダ階層を刷新すればいいじゃないかと思われるかもしれません。しかし、残念ながらファイルサーバを全面的に整理するのは現実的ではありません。過去十数年分の業務を振り返って全部のデータの整理をやり直すには、膨大
な手間がかかるからです。

それに加えて、体制上の問題もあります。本来データの整理には、データの発生と利用に関わる業務の変更が必ず伴わなければなりません。どの部門がどの業務でどの文書の利用に困難を感じているのか、業務分析に踏み込んで調査し、業務改革に踏み込んで対策を打つ必要があり
ます。しかし、ファイルサーバの整理は情報システム部門の責任で業務部門は関知しないという体制で行われるケースが多いのが現実です。こうした体制では、根本的な問題解決は困難でしょう。

このように、ファイルサーバの全面整理には非常に高いハードルが存在するが故に、私たちは「ファイルサーバを全面的に整理するのは諦めて下さい」と明言すると同時に、より現実的で漸進的な、以下の解決策をご提案します。

  1. ファイルサーバ全体を過去にさかのぼって整理することは諦める
  2. ファイルサーバの整理は、テーマを決め、特定の業務プロセス・文書種類に絞る
  3. 将来に向けてフォルダ階層や文書ファイル命名の標準を定めて運用を切り替える
  4. 過去の文書は、利用頻度の高い文書に限り、新しい整理体系のもとに移行する
  5. 2のテーマを変えて、業務別・文書種類別にファイルサーバの整理を継続する。
  6. テーマの選定は業務現場にヒアリングを行い、経営レベルで優先順位付けを行う
  7. 情報システム部門は社内アンケート実施など、きっかけ作りに関与する
  8. テーマから漏れた部分については整理を諦めて、全文検索エンジンを導入する
  9. モバイル環境からのアクセスは、オンプレミスのパッケージ製品を使って実現する。

全文検索の活用でストック情報の整理が不要に

私たちはファイルサーバ全文検索エンジンの開発元として、大規模ファイルサーバをお持ちの多くのお客様と接しています。そうした中で一番誤解されているなと感じるのは、「全文検索エンジンを導入すればファイルサーバの整理が進みますか?」と聞かれるときです。

全文検索エンジンとは、IT の力を借りて整理しなくても見つかる仕組みを作るものです。整理しなくても必要な時に簡単に見つかるのなら、(手間のかかる)整理はしない方が良いというのが私たちの考えです。特に、蓄積されたデータを過去にさかのぼって整理するのは、データ量に比例して膨大な手間がかかる作業となります。整理に着手する前に落ち着いて考え、「整理しなくても何とかなる」検索エンジンを導入し、「整理を諦める」ことで大幅なコストの節約が可能になるのです。

整理整頓と検索エンジンの併用は鬼に金棒

過去にさかのぼって大量のデータを整理するのは諦めた方が良いでしょう。しかし、これから発生する未来に向けたデータを適切に整理するしくみをつくることは、非常に有効な手段となります。ファイルサーバに蓄積された過去データの整理を諦めることと、理想的な文書管理の
仕組みをつくってこれから発生する文書をきちんと整理していくことはまったく矛盾しません。むしろ整理整頓されたファイルサーバと検索エンジンを組み合わせることで、多角的なファイル検索が可能になり、文書の活用効率を最大限に引き上げることができます。

たとえば・・・

案件番号や物件番号をフォルダ名とするような場合、1フォルダあたりに大量のサブフォルダが作成されると、Windows エクスプローラでフォルダ階層をたどって探すのは遅くなりますが、全文検索エンジンの助けを借りれば、ID を入力するだけで目的のフォルダ・ファイルに瞬時に到達できます

ファイルサーバの整理において非常に有効な方法としてID・日付ベースの命名標準があります。これはフォルダ名・ファイル名には、必ずID(案件番号や製品型番など)や日付時刻(申し込み日付など)など、一定の基準での並べ替えが容易な項目をファイル名に含めるというルールですが、取引先名や製品名などで文書を検索するのが難しくなるという副作用があります。しかし、全文検索エンジンの助けがあれば、ID 検索・日付範囲検索はもちろん、取引先名称・製品名称など、多角的な検索が可能となり、ID・日付ベースの命名標準の欠点を完全に補完できます。

全文検索エンジンに必要なのは高性能と使いやすさ

全文検索エンジンを導入する際に重要なのは検索性能の高さであるのはもちろんです。さらにユーザーが使いやすい事も重要になります。新たなツールを導入した場合、必ずその操作や運用に関するユーザー教育が必要になります。また、どれだけユーザー教育をしても、操作が難
しかったり専門的な知識を要したりする場合、ある特定のユーザーしか利用しないという事態が起こります。こうなると、ツールを導入したことで組織内のデータに新たな断片化が発生してしまい本末転倒ということにもなりかねません。そのため、IT に対する知識や経験、職種や
専門性を問わず、誰もが使いやすいということも非常に大切な要素となります。

私たちからのご提案「FileBlog」

2007 年に最初のバージョンを販売開始した、全文検索エンジンを搭載したファイル共有ツール「FileBlog」の導入が私たちからのご提案です。「FileBlog」を既存のファイルサーバにインストールするだけで、必要なデータや資料を即座に探し出すことができるようになります。データの整理や統合、ファイルサーバの増強や刷新も必要ありません。「FileBlog」が既存のファイルサーバを横断的に検索し、必要なデータやファイルを見つけ出します。

ユーザーの使い勝手に大きく影響を与えるユーザーインタフェースは、使い慣れたWindowsエクスプローラとほぼ同じです。サイドバーのツリー表示や矢印キーによるファイルの選択なども、これまでの操作性と何ら変わらなく行うことができるため、新たにユーザー教育が必要
になることもマニュアルを全社員に配布する必要もありません。

また、強化されたプレビュー機能を活用することで、いちいちファイルをアプリケーションで開いて確認することなく、目的のファイルを効率的に見つけ出すことができます。部品や製図などの精細な図面や大きな表、文字の細かいカタログなどの判読なども、拡大縮小の表示が簡
単なPDF 方式のプレビューで閲覧できます。これまで専用の管理システムが必要とされてきた、図面、契約書、マニュアルなど、長期保管が必要でファイル数が多くなりがちな文書管理にも最適です。

「FileBlog」の導入によって、既存のファイルサーバやシステムを変更することなく、社内のあらゆるファイルやデータを横断的に検索し、これまでに堆積されたストック情報を活用できるようになり、ワークスタイル変革の実現の鍵となる「ストック情報」のIT 化を、効率良く低コ
ストで進める事ができるようになるのです。

「DocPlug」との組み合わせでリモートアクセスも簡単に実現

さらに、リモートアクセスツール「DocPlug」と組み合わせることで、社外からファイルサーバに安全にアクセスすることも可能になります。

運用管理が難しいVPN を導入する必要も、さらに負担の大きくなるVDI 環境の構築も必要ありません。既存のセキュリティ環境をそのまま活かし、あたかも社内LAN に繋がっているのと同じ操作性で、インターネット経由でファイルサーバにアクセスすることができるようになりま
す。

 

導入費用もランニングコストも最小限に

「FileBlog」を導入することにより、ファイルサーバの刷新やVDI の導入、オンラインストレージへの移行などと比較すると、導入費用、ライセンス料とも大幅に削減できます。売り切りタイプと年間契約タイプの2 種類から、利用するユーザー数や文書数に応じて選択できます。

価格例(税別)

FileBlog 30ユーザー
(売り切りタイプ)
20万文書 171,000円
年間保守料 28,500円
100ユーザー
(売り切りタイプ)
100万文書 936,000円
年間保守料 156,000円
DocPlug ベーシック版 30ユーザー以下
現在:10ユーザー以下
無料
スタンダード版
廃止されました
100ユーザー以下 88,000円~
エンタープライズ版 100ユーザー以上
現在:30ユーザー以上
770,000円~
お問い合わせください

 

 

ワークスタイル変革は、現代の企業が取り組むべき最も重要な課題の一つであることは間違いありません。そのための第一歩は、堆積物と化した組織の情報資産「ストック情報」を再び活性化し、組織の中のボトルネックを解消することであると、私たちは考えます。

 

PDFのダウンロード