バージョン管理

バージョン管理機能の概要

FileBlogはGitリポジトリに接続してドキュメントルートの対象にすることができます。

Gitとは、プログラムコードやドキュメントの管理に利用されるオープンソースのバージョン管理システムです。

Gitリポジトリとは、Gitシステムがファイルやフォルダの情報を記録する場所で、主にファイル実体とその変更履歴の情報が格納されます。

FileBlog機能で新規作成したGitリポジトリ、別のソフトウェアで新規作成したGitリポジトリ、既存のGitリポジトリが接続対象になります。

FileBlogでは、ドキュメントルートにあるGitリポジトリに保存されているファイルに対してアクセス、検索、プレビューを行うことができます。

本マニュアルではGitリポジトリことを「バージョン管理フォルダ」と表現します。

本機能はCMエディションで使用できる機能です。

バージョン管理フォルダの作成

［fileblog.exe］を使用してバージョン管理フォルダを作成します。

［fileblog.exe］は、[インストールフォルダ]\Binにあります。標準規定ではC:\Program Files\Teppi Technology\FileBlog\5.0\Binです。

1. 管理者モードでコマンドプロンプトを起動します。

   • コマンドプロンプトの起動時に右クリックなどで［管理者として実行］を選択できます。

   • ウィンドウの左上に「管理者」と表示されいると管理者モードです。

   

2. 作成したいバージョン管理フォルダのパスを次のコマンドで実行します。

   • 事前に対象フォルダを作成せずに存在しないフォルダのパスを指定します。

   • 任意のフォルダ名（パス）を指定できます。

   cd C:\Program Files\Teppi Technology\FileBlog\5.0\Bin
   fileblog.exe git init D:\DocRoot\バージョン管理フォルダ
   

3. 指定したパスのフォルダが実際に作成され、同時に次のフォルダとファイルも作成されます。

   • .git （隠しフォルダ）

   • index.thtml （ファイル）

ドキュメントルートへの登録

バージョン管理フォルダが既設のドキュメントルートフォルダに含まれない場合、新規に当該フォルダが含まれるフォルダをドキュメントルートとして登録することが必要です。

作成のポイント

• 複数のバージョン管理フォルダを作成できます。関連性の希薄なファイルの管理には、別々のバージョン管理フォルダを作成して分けて管理することをおすすめします。

  • たとえばアクセス権が異なるような人事部と営業部とで同じバージョン管理フォルダを共用しない方が無難です。

• 既存のドキュメントルート配下にバージョン管理フォルダを作成することができます。

  • 作成したバージョン管理フォルダの上位フォルダをドキュメントルートに指定できます。

バージョン管理フォルダへの接続

• FileBlogでバージョン管理フォルダに接続して「バージョン管理フォルダを開く」リンクを選択すると、Gitシステムにより管理されたフォルダ（.fbgitフォルダ）に接続できます。

   

• バージョン管理フォルダにおけるファイルの読み取り/書き込みは.fbgitフォルダに対して行われます。

  • ユーザーはFileBlogからのみにおいて.fbgitフォルダに接続できます。

• 「バージョン管理フォルダを開く」リンクは、index.thtmlファイルによって表示されています。

  • index.thtmlファイルはポータル機能です。

  • このファイルを編集することでリンクの文字列や表示する情報を付加できます。

「バージョン管理フォルダを開く」リンクを使用しない方法

• WEBブラウザのブックマークやイントラネットのポータルサイトなどに「バージョン管理フォルダ」のURLを登録します。

  • 上記リンクで遷移した先のURL（末尾が.fbgitのURL）を登録します。

• WEBドキュメントルート設定を使用するとリンク不要で「バージョン管理フォルダ」に接続できます。

  • ［DstPath］には末尾が/.fbgitのパスを登録します。

  • なお全ドキュメントルートをWEBドキュメントルートに置き換えることが必要です。

   

アクセス権限

バージョン管理フォルダに設定したアクセス権限は、そのサブフォルダや各バージョンのファイルに継承されます。

• たとえば、バージョン管理フォルダの直下に複数のサブフォルダを設けて別々のアクセス権限を設定して運用することはできません。

• アクセス権限に応じて複数のバージョン管理フォルダを作成して運用します。

検索対象にする

バージョン管理フォルダを検索対象にするには設定が必要です。 各ファイルの最新バージョンと過去バージョンを検索対象にできます。

1. ［管理ツール > 設定全般 > インデックス/プレビュー構築サーバー］を選択します。

   

2. 次の設定項目にチェックを入れます。

   • CrawlGitHead： 各ファイルの最新バージョンがインデックス構築対象です。

   • CrawlGitChanges： 各ファイルの過去バージョンがインデックス構築対象です。

3. 設定を保存します。

過去バージョンのファイルには最新バージョンから履歴をたどって閲覧することもできます。

注意点

• バージョン管理フォルダにあるファイル/フォルダには通常のタグ情報を登録することはできません。

• ファイルの履歴（バージョン）が増えるとディスク容量の消費も増えるので、サイズの大きなファイルの保存にはご注意ください。

  • 過去バージョンも検索対象にしている場合は検索対象の文書数も増えます。

• 履歴（バージョン）の削除はできません。