2007年1月、初めての自信を持てた自社開発パッケージ製品「MatrixBase」をリリースしました。私自身が、自分で欲しかった機能を搭載した自信作のソフトウェアだったのですが、お客様の評判はあまりよくありません。
「よく考えられているみたいだけれど、難しいね。」
「理想的な文書管理をカタチにしているけれど、現実の導入は難しいね。」という意見を、20人程のお客様の8割以上の方からいただいたのです。
「百聞は一見に如かず」とは、買い手側の立場での言葉ですが、売り手の立場でも、「発売して、お客様にぶつけて見なければ、マーケティング調査や研究開発ではわからない」ということを痛感した瞬間でした。
お客様の意見をまとめると、こんなことでした。

  • 確かに、現状でファイルサーバに蓄積されている多数のファイルの管理に困っている
    • たくさんありすぎて、ファイルが見つからない
    • ファイル名だけでは、ファイルの素性がわからない
  • ただし、文書管理システム導入のためにファイルを初期登録する手間はかけたくない
  • ファイルサーバ検索エンジン的なものがあると良いなー。
  • インストールの手間を省きたいので、Webアプリケーションの方が良い
  • ユーザ作成・パスワード配布の手間も省きたいので、Windows ドメイン認証(Active Directory)に連動して欲しい

そこで、私たちはどうしたでしょうか?
6年間かけて開発したパッケージ製品(MatrixBase2.0)の営業を2ヶ月で打ち切り、全力でお客様が要望した製品を開発し、4ヶ月で商品化しました。 それが、FileBlogの始まりです。幸運なことに、FileBlogの要素技術にはMatrixBase2.0の技術を大部分流用できたため、非常に短期間で製品化が出来たのです。
お蔭様で、FileBlogのデモを初めてご覧になる多くのお客様からは、「こういうの何で無かったんだろう!便利だね。」とのコメントをいただけるようになりました。 それどころか、もっとこうしたい、こういう使い方はできないか?こういう機能も可能ではないか?と、夢を語るお客様が多いのが、とっても嬉しいです。