「あるはずのファイルが見つからない」-これは、ファイルサーバに多数のファイルを保存している現場に共通する問題です。

誰かが過去に作ったファイルを探したい

世間には検索エンジンというカテゴリの製品が、数多く存在しますが、その多くは、インターネット上の検索技術を応用したものです。インターネット上でファイルを探すケースは、「何かヒントになる文書を見つけたい」という動機によって検索が行われますが、ファイルサーバ上でファイルを探す場合の動機は異なります。

企業などの組織内で、ファイルを探したくなるほとんどの場合、探したいファイルは、「自分か、同じ業務に携わる組織のメンバーの誰かが、過去に作成したファイル」なのです。

ファイルの作成者なら、保存場所を覚えている

したがって、ファイルを探す最も早い方法は、自分で作成したファイルの保存場所を自分で覚えておくことであり、他人が作成したファイルの保存場所については、作成者に直接聞いて確かめることなのです。実際、ファイルサーバ上のファイルは、この方法によって、8割方見つかってしまうでしょう。

保存場所の記憶があいまいな時が、検索ツールの出番です

Yahoo! や Google が出来てからもう10年近い月日が流れました。検索エンジン技術の進歩は、すさまじいものがあります。100万件・1000万件の文書の中から、コンマ何秒というスピードで、ピンポイントにキーワード検索ができるのが、今では当たり前です。ハードウェアの性能向上・価格低下と合わせて、今では数万円のPCサーバでも巨大な検索システムを容易に構築できるようになりました。

ファイルサーバ上の共有フォルダ検索に、こうした検索エンジン技術を応用したツールも、今では沢山開発され、販売されています。実際、目指すファイルをピンポイントで特定できるキーワードを覚えていれば、ファイルはたちまち見つかります。

従来の検索エンジンは、出番が少なすぎた

数百万円もする高価な「エンタープライズ検索エンジン」を、すでに導入されている企業もあるようですが、そういう現場のユーザ様に聞いてみると、思ったほど活用がなされていないという声が聞こえてきます。なぜでしょうか?

もう一度、企業内でのファイル検索において、80%のケースではファイルの保存場所を覚えているという事実を思い出してください。そうです。場所を覚えている場合には、Windowsエクスプローラを使ってフォルダを辿ってファイルを探した方が、すぐにファイルが見つかるので、残りの20%の場合にしか検索エンジンは出番が無いのです。

その少ない出番についても、従来の検索エンジンでは、与えられたキーワードに対して、検索結果が大量に見つかりすぎるという問題がありました。特に、製品名や顧客名などの一般的なキーワードで検索すると、数百件~数千件のファイルが検索にヒットしてしまい、その中から目指すファイルをより分けるのが困難だったのです。

そこで私たちはファイルブログに、Windowsエクスプローラと検索エンジンの両方の長所を兼ね備える検索機能を持たせることにしたのです。