ファイルサーバ検索・文書管理ソフトウェア「FileBlog」を提供する弊社は、2000年の創業以来「最新ITが生む新たな課題を成熟したITで解決する」という企業理念に基づいて、お客様の現場の「情報の探しやすさ」を追求してきました。本連載では、オンプレミス環境向けパッケージソフトに軸足を置く意義やAIなどの最新テクノロジーへの向き合い方を解説し、FIleBlogの得意とするソリューションをご紹介します。(全4回)

鉄飛テクノロジーの主力製品であるFileBlogはWindowsファイルサーバの利便性を高め、文書管理や共有を促進するオンプレミス環境向けのパッケージソフトウェアです。Windowsファイルサーバと連携させることで全文検索機能やWebブラウザ閲覧・共有機能などを利用できます。

 既存のフォルダ構造やアクセス権限を一切変えずに導入できるのも特徴の一つです。使い慣れたネットワークドライブを使って、Webブラウザを通じてファイルサーバに置かれたファイルを閲覧・編集したり、全文検索したりすることができます。Active DirectoryまたはWindowsローカルユーザーアカウントでユーザー認証をするため、ユーザー登録や権限設定を追加する必要はありません。バージョンアップを重ねており、バージョン管理機能やAIチャットなども備えています。

FileBlog開発の背景

 製造、建設、不動産、出版など、図面や画像を含む膨大な量のドキュメントを抱える幅広い業種に導入されているFileBlogですが、その開発の背景には、情報の洪水による負荷を軽減したいという思いがありました。

 2000年の創業当時は、インターネット革命の真っただ中でした。それまで紙だった文書がデジタルデータに、電話やFAX、郵便物が電子メールに置き換わり、大量の情報が洪水のように押し寄せました。本来なら、新たな技術の登場によってコミュニケーションは楽になるはずです。しかし、膨大な量の情報が一部の人に集中するという新たな問題が生まれました。情報が集中して処理に追われて疲弊している人々を助けたいと考えたことが開発のきっかけです。

 当時は、文書管理システムは顧客ごとにオーダーメイドでスクラッチ開発するのが一般的でした。そうした開発に関わる過程で、既存の文書管理システムの限界を痛感しました。従来のシステムは、担当者が手動でファイルを登録する必要がありましたが、多忙な現場にそんな作業をする時間はありません。情報整理をユーザーに強いるシステムは、結局使われなくなってしまいます。そこで、サーバ内のファイルをプログラムがスキャンして、テキストや作成/更新日時、サイズなどの情報を検索用の索引(インデックス)として自動で登録する手法を適用しました。

 こうした機能などを既存のファイルサーバと連携させることで、データの置き場所はそのままに、Webブラウザから素早く検索・閲覧できるようにしたのがFileBlogです。

FileBlogの製品概要

 当時、企業内のシステムを横断的に検索するエンタープライズサーチ製品は既に存在していましたが、高額なものばかりでした。一方で、中小企業のお客さまから「システム横断検索はできなくてもいい。ファイルサーバ内の検索ができれば十分だから、もっと安価な製品が欲しい」という声が弊社に届いていました。ユーザー数やファイル数に応じて細かく選べる柔軟な料金体系を構築したのも、そうした声に応えるためです。

低コストで安定した運用を実現するFileBlog

 FileBlogが低コストで安定した運用を可能にしている最大の理由は、既存のWindowsファイルサーバに検索機能を付加することで、ファイルサーバを文書管理システムとして再定義する設計思想にあります。

 UI(ユーザーインタフェース)は、多くのお客さまが使い慣れたWindowsエクスプローラの操作性を再現しています。画面左側のフォルダツリー、あるいはフォルダ一覧で目的のフォルダを選択すると、その配下のファイル一覧が表示されます。ファイル名やサムネイルをシングルクリックするだけで、同じWebブラウザ上でファイル内容をプレビューできます。スマートフォンやタブレットを使って社内のファイルサーバにアクセスして、ファイルサイズが大きい図面や資料を瞬時に閲覧可能です。

FileBlogの画面イメージ

 特にこだわったのは、情報にアクセスするスピードを高めることです。検索エンジンの価値は手間の少なさと速さに集約されます。クリック数を1回減らして、カーソルを動かす距離を数センチ短くする。その積み重ねがユーザーのストレスを軽減させます。シングルクリックでプレビュー表示する機能は、開発当初から搭載しています。CADやDTPなどの大きなファイルも印刷イメージで確認できますし、ダウンロードせずに全ページを閲覧可能です。

オンプレミスという選択肢

 低コストで安定した運用が実現できた要因の一つには、FileBlogがWindowsファイルサーバという成熟したITでの運用にこだわっていることがあります。Windowsファイルサーバは1990年代からの歴史があるインフラで、ハードウェアの選択肢や運用ノウハウが豊富です。30年以上運用している企業も多いでしょう。ハードウェアが古くなったら、新しいファイルサーバを買ってきて、データをコピーするだけで移行できます。成熟した技術であるWindowsファイルサーバは、データを安定して長期間運用しやすいというメリットがあります。

 近年、多くの企業がデータをクラウドに移行させていますが、リスクもあります。FileBlogはクラウド上の仮想サーバでも利用できます。しかし、クラウドのストレージサービスにデータを完全に移行すると、データアクセスの性能低下が避けられません。アクセス量に応じた従量課金によって新たなコスト負担が発生する可能性もあります。ベンダー都合によるサービス終了によってデータが取り出せなくなるリスクを考えると、成熟した技術でデータを守り続けられる安心感に魅力を覚えるお客さまも少なくないのではないでしょうか。

パッケージソフトだからこそ担保できること

 SaaSが台頭する今、あえてパッケージソフトウェアを選択する意義はどこにあるのでしょうか。SaaSは便利ですが、ベンダーのサービス終了や大幅な値上げ、仕様変更にユーザーは従わざるを得ません。しかしパッケージソフトウェアは、一度導入すればその運用ペースはユーザーがコントロールできます。特に、お客さまにとっての大切な資産であるデータを預かるインフラにおいて、この継続性は決定的な差となります。

 またFileBlogは、検索エンジンなどにオープンソースソフトウェア(OSS)を利用しています。これらをハードウェアの進化に合わせて緻密にチューニングして導入企業からのフィードバックを反映させることで、独自のノウハウを蓄積してきました。OSSをただ組み合わせるだけでは十分ではなく、どのソフトウェアを選定してどうチューニングするのかが重要です。お客さまの大切な資産であるデータを守り続けるためには、途中でメンテナンスが終了するようなOSSを選ぶわけにはいきません。私たちの目利きの能力が問われていると思っています。

ITの副作用をITで解決する

 パッケージソフトウェアとしての完成度を高めることは、全てのユーザーが使う基本機能と特定のニーズを満たす機能の最小公倍数を見極める作業でもあります。データさえしっかり自分の手元にあれば、それを使うアプリケーションは後から何とでもなりますから、まずはデータを守ることが重要だと思います。

私たちの役割は、情報化の進展によってかえって負荷が高まっている人々を救うことです。枯れた技術とも言える成熟した技術で問題を解決することで、より多くの人を救えると信じています。

鉄飛テクノロジーが製品・サービスに込める思い
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